( néant )

消費期限切れの言葉たち

髭に白髪が生えてきています、

土曜のこの時間帯は決まって

NHKで落語の番組が流れる

 

 

僕はテレビの字幕をオンにしているから

話者がオチを話すワンテンポ手前で

すべてがわかってしまう

 

 

それでもみてしまう

流し見程度だけども

 

 

すべてがわかってしまってもなお

ぼくはみてしまうんだ

 

 

 

戻せない

だからといって

壊せない

 

答えは身と心で学んで

染みついたものだから

 

答え合わせなんか必要なくって

予定調和そのものだけど

 

壊せない

だからといって

戻せない

 

 

すべてがわかってしまってもなお

生きて行くしかないのだ

 

答えが分かっていても

心臓が止まるその日まで

 

 

ただただ生きてゆくしかないのだ

なぜなら戻せないし、壊せないのだから

 

 

 

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酒を好きになりたかったなあなんて思った

若い時はそれなりに飲んだつもりだけど

馬鹿騒ぎしたはずなのだけど

今じゃアルコールよりカフェインって感じだから

 

飲めるようになりたかったなあ

なんて思う

 

 

酒の力でも借りて

人と近い距離で、慣れた口調で

話してみたいものだってね

 

 

思い返してみたら

酒をみんなで飲んでいたときは

隣に女の子がいたって

青春映画の一ページみたく

普通に、あるいは近い距離で

まるで仲良しかのように

時を刻んでいたなあって

残像を整理してしまった

 

居酒屋でもカラオケでも

馴れ馴れしかったなあと

恥ずかしいものだけど

 

 

今となっては

素敵な1ページだ

 

いまじゃ

相手の顔色を伺って

自分の自己肯定感の無さを露呈するかのごとく

気を遣うを控え目と勘違いして

消極さが蔓延してしまっているもんな

 

 

バカだからさ

音楽を抱くことができたら

独りでも構わないのだけど

バカだけどさ

音楽は抱けないってわかってんだ

だから独りで聴く音楽は

もう飽きちゃってよ

 

 

 

勘違いや思い込みから

恋が始まるならば

喜んで勘違いして

否が応でも思い込んでいたい気分だよ