( néant )

消費期限切れの言葉たち

Re:雨

会いたい人に、会えない人生に、一体どんな価値があるというんだろう?

そこには、意味があるのだろうか。掘り下げるほどの無意味すらないだろう。

 

「そこに、愛はあるんか?」と、問うても中々見つかりません。

 

愛があったとして、それは片方だけなら形にならない。

2つが1つになって、愛の型が出来る。

 

片方の思いも、もう片方の思いが一致しなければ、

後腐れを残したまま消費期限が切れる。

 

愛って厄介だ。

食べ物と違って、鮮度が落ちても思い出してしまう

そして、手にとってみて食べれたりもする。

愛って厄介だ。

 

言葉なんて覚えるんじゃなかった。と同じくらい

愛なんて味合うべきじゃなかった。と嘆きたい。

 

愛なんて、

愛なんて、

愛なんて、

 

独りで生きて逝くことに、

最も邪魔で苦しいものだと知っていたなら、

 

僕は、君と出会わなかったし、抱きしめることもなかった。

愚かだ、なんて人間は愚かなんだろう。

 

独りで生きていけないと分かっていながら、

独りで生きていくしかないと受け入れられない。

 

いつまでも誰かを待っている。

愛し、愛せる。好きで、笑みがこぼれてしまう誰かを待っている。

 

誰も来ないと分かっていながら、

この部屋は救いようのない小宇宙だと知っていながら

誰かを待っている。ぼくは、待っている。

 

君を愛したときのように、

誰かを愛したいと想っている。

 

たとえ、それが間違いだったとしても。

そこに、愛がなかったとしても。

 

 


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