( néant )

消費期限切れの言葉たち

卯月の嘘つき

嘘をつくほど

頭の回転は止まりかけで

確実に滑るきがする

 

 

だけども

今日くらいは

嘘をついても

笑って許されて、笑いに包まれる日だと思うから

 

是非とも

たくさん嘘を吐いてみたいけど

 

全然出てこねえんだわ

面白いどころか

突拍子と疎遠になってしまって

嘘もご無沙汰なんですわ

 

 

 

 

バカ真面目だから

嘘つけないんです

嘘をつくほど秘密にしたいことも

墓場まで持って行きたいことも

 

何一つないという退屈人間だから

己を自嘲するでしかない偏屈人間だなら

 

こういう日は困るんだなあ

何かしでかしたいと思いつつ

何もやらかせず、刻を跨ぎタイムオーバー

あるいは、焦ってやらかして

見事に撃たれず撃沈といった感じ

 

 

だけど

やらかしたいなあ

 

今日くらいは

好きだよと言って

あたしもと間髪いれず

 

打ち返されたい

 

そしたら

僕の退屈さも忘れられて

息を呑むほど

豪快な満塁ホームランなんだけどなあ

 

 

あたしも、って言葉の放物線に

ただただ見惚れて、

ただただ浸れて、

 

打ち返されたのに

喜んでしまいそうなのにって

 

そんな言葉のキャッチボールを

夢見てる、夢見させて

今日くらいね、

今日くらいはいいじゃない

 

嘘でいいんだから

嘘だから救われる日なんだから

笑って、バカだよねって

呆れた顔して苦笑いしてさ

 

 

 

嘘でも愛でさせて

嘘でも抱いていたいから

 

 

だからさ

なんかいい嘘ないかなあ

思いついてほしいな

 

そしたら

あなたに話す口実ができるからね

あなたはきっと口実って御見通しだろうけど

 

 

 

ま、

今まで書いたことも

全部嘘なんだけどね