( néant )

消費期限切れの言葉たち

なんと 亡く

弱いままでもいいと

あなたが言ったのを思い出した。

もう、今は

あなたなど空想するしかない空気なのに。

 

まだ、弱いままでいるぼくは

どうすれば強くなれるのだろうか。

 

どれだけの壁を突き破って、

どれだけの塀を乗り越えて、

どれだけの巨兵と対峙して、

どれだけの瞬きにこたえて、

いくつほど夜を明かしたら

強くなれるのだろうか

 

強く 強く 強く 強く

強いってなんでしょう

弱いってなんでしょう

弱く 弱く 弱く 弱く

 

わかりません

わかりたくもありません

 

もうぼくには

意味ある言葉も心打つ言葉も

誰かを壊して 誰かを感極めるほどの

考えも表情も思いもありません

 

すっからんからん

すっからんからん

 

また生きたいという気力の衰退が激しく流れ出し始めた。

その波は止まることなく勢いを増すばかり、それに比例するかのようにぼくの心の中も空っぽになり始めている気がする。

 

よさもわるさも関係なく

波についていくように一緒に手を合わせ流れ出していってるような感覚が分かる。

きっと早かれ遅かれ、脳みそまでもっていかれそうで、心ここにあらずなんてあったことすら忘れそうでおそろしい

 

これが。弱いのかね。

生きる理由を探すのは弱いのかね。

生きたい理由が無いのは弱いことなのかね。

そんなに悪いことなのかね。

そもそも悪いことは弱さなのかね。

周りと違ったら、奇抜なのかね逸脱なのかね。

これが。弱さかね。

 

教えておくれよ。死んだ人。

 

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