僕はバカである。
あなたの記憶を都合よくお手玉する。
僕はアホである。
あなたの匂いも味も忘れてしまった。
僕はカバである。
あなたにとってはゴリラだったかも。
僕はクズである。
あなたを壊して、あなたを抱きしめ。
壊してばかりで、直すのを拒むのだ。
夜が明けるよ。
短く寂しい夜が明けるよ。
朝が来るんだ。
鉛のように重たい朝が来る。
固い絆を指切りげんまん。
あと何本、指を作ろうか。
優しい瞳に映ったのは偽物。
大きく大きく背伸びした様。
僕はバカである。
逃げる記憶をいつまでも追いかける。
僕はアホである。
あなたはきっと手に入らない第六感。
僕はカバである。
あなたに塗ってもらった銀色せなか。
僕はクズである。
愛していたはいつも夢の中に忘れる。
夢中で取りに戻った、一夜限りの幸。